一般歯科とは
むし歯や歯周病の治療など、口腔外科や小児歯科、矯正歯科など特殊な歯の治療以外の通常の歯科治療のことです。
保険の適用範囲内で治療が行われることが多いため、保険診療を一般歯科と呼ぶ人もいます。
- 冷たいものを飲んだらしみる
- 歯が黒く見える
- 噛んだら痛い
- 歯肉が腫れている
- 歯磨きをしたら出血する
- 歯が揺れている
むし歯と治療について
むし歯はむし歯菌が出す酸によって歯が溶ける病気です。
むし歯は勝手には治らないため、放置しておくと進行します。
基本的にはむし歯になった部分を削って除去し、レジンと呼ばれる樹脂や詰め物で歯の形態を修復します。
また、むし歯が大きくなると歯の神経を取ることになったり、最悪抜歯に至ることもあります。
むし歯治療にあたっては、痛みのない治療を心掛けております。麻酔にあたっても、「最近の麻酔は針がなくなったのですね」と言っていただけることもよくあります。
実際は針があるのですが、それだけ痛みを感じないこともあるようです。もちろん個人差はありますが。
定期検診によりむし歯が小さいうちに早期発見することで、痛みがなく、麻酔をせずに治療できることも多くあります。
そもそも、なぜむし歯になるのか?ご存じでしょうか?むし歯になる原因が分からなければ、治療をしてもまたむし歯ができてしまいます。むし歯の原因はいくつかあり、人によって異なります。
ロンドン大学名誉教授の Aubrey Sheiham氏は『 あたかも現今の歯科医師たちは水道の蛇口を開けっ放しにしたままで、床を拭くモップの改良や開発にばかり精を出しているようなものである 』と述べています。
むし歯になったらそこを削って詰めるだけの対症療法的な治療をしていると、蛇口を開けっ放しで床を拭いているように、また簡単にむし歯ができてしまいます。
1本の歯は約6回治療すると抜歯に至ると言われているように、蛇口を閉めるような原因療法を行わないと、対症療法のみでは抜歯に至る可能性が高くなります。
当院では、「その患者様がなぜむし歯になってしまったのか?」という原因を追究し、その原因を改善することで、患者様の歯を守っていきたいと考えております。
この原因を追究して改善するという原因療法は、むし歯に限らず歯周病治療や他の治療においても同じことが言えます。
歯周病と治療について
歯周病は歯を支えている周囲の骨が溶ける病気です。歯は健康であっても、周囲の骨が減ると歯は段々揺れてきて、最後には抜け落ちてしまいます。歯が抜ける原因は、むし歯よりも歯周病の方が多いというデータがあります。
歯周病の原因となるのは、歯垢(プラーク)と呼ばれる細菌です。
歯周病細菌は歯周ポケットの中に潜り込みどんどんと歯周組織を破壊していき炎症を繰り返します。
歯周病が起こるということは、口の中で常に炎症が続いているということです。
その際、炎症によって出てくる毒性物質が歯肉の血管から全身に入り、様々な病気を引き起こしたり悪化させる原因となります。炎症性物質は、血糖値を下げるインスリンの働きを悪くさせたり(糖尿病)、早産・低体重児出産・肥満・血管の動脈硬化(心筋梗塞・脳梗塞)にも関与しています。
また、歯周病菌のなかには、誤嚥により気管支から肺にたどり着くものもあり、高齢者の死亡原因でもある誤嚥性肺炎の原因となっています。
歯周病の予防・治療を行うことで、全身の様々な病気のリスクを下げることが可能です。日々の歯磨き・口腔ケアを見直し全身の健康につなげましょう。
当院では、日本歯周病学会から発行されている「歯周治療のガイドライン」に基づいた治療を行っております。
また、歯周病の治療は歯科医師と歯科衛生士とが連携して、歯周基本治療(原因除去療法)から行ってまいります。
必要な方には歯周外科治療、歯周組織再生療法なども行っております。
冷たいものがしみるのですが、むし歯ですか?
むし歯の可能性もあります。初期のむし歯はしみませんが、エナメル質を超えて象牙質までむし歯になるとしみることが多くなります。
むし歯が大きくてもしみない場合もあるため、気になったら早めに歯科医院を受診しましょう。他には知覚過敏や口内炎の場合もあります。口内炎はレーザーを当てると楽になることが多いです。
温かいものがしみるのですが、むし歯ですか?
大きめのむし歯の可能性があります。むし歯が大きくなり、神経の部屋の近くまでむし歯が及ぶと温かいものがしみるようになってきます。歯の神経を取らないといけない可能性が高くなりますので、早めに歯科医院を受診しましょう。
歯が黒くなっています。むし歯ですか?
むし歯の場合もありますが、着色の場合もあります。
口臭が気になるのですが、原因は何が考えられますか?
口臭の原因にはむし歯や歯周病、口腔内細菌の増殖、口腔乾燥(ドライマウス)、胃腸炎、喫煙、糖尿病などが考えられます。まずは口腔内清掃を行い、改善するかをみてください。改善しない場合、歯科医院や内科を受診しましょう。
噛んだら痛いのですが、原因は何が考えられますか?
いくつがの原因が考えられます。
①むし歯で穴があいている場合、その穴に食べ物が詰まって噛んだら痛みがでることがあります。
②歯周病で歯肉に炎症が生じている場合、痛みがでることがあります。
③親知らずの周囲に炎症が生じている場合にも痛みがでることがあります。
④神経の治療(根の治療)をした歯は根の先に膿がたまることがあります。その場合、噛むと痛いという症状がでることがあります。
⑤例えば睡眠中など、強くかみしめていた場合、数日間痛みがでることがあります。
⑥歯が破折している場合、噛んだら痛みがでることがあります。
以上のように様々な原因が考えられるため、歯科医院を受診されることをお勧めします。
歯が揺れています。大丈夫でしょうか?
歯周病が進行している可能性があります。または歯が破折している可能性があります。早めに歯科医院を受診することをお勧めします。
予防歯科とは何でしょうか?
むし歯や歯周病などの病気を未然に防ぐための歯科診療です。歯周病であっても口腔内の状態が安定しているのであれば、歯周病が進行しないようにそれを維持するための歯科診療も含まれます。3カ月に1回など、定期的に通院し、現在のいい状態をキープするといいでしょう。
定期検診はどれぐらいの頻度で通院するのがいいでしょうか?
口腔内の状況にもよりますが、一般的には3カ月に1回の方が多いです。