「歯石取りって、どれくらいの頻度で行くのがベストなんだろう?」
「歯石取りは、自分でもできる?」
このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
口腔ケアの中でも「歯石」は、厄介なトラブルのひとつです。
歯磨きの歯垢除去率は、おおよそ60%程度と言われています。
どれだけ丁寧にブラッシングしても、約40%の歯垢が残ってしまうんですよね。
磨き残した歯垢(プラーク)は、数日後に石灰化が始まり、歯石に変化してしまいます。
歯垢(プラーク)が歯石に変わってしまうと、歯ブラシだけでは落としきることができません。
歯石取りは、どれくらいの頻度で行うのがベストなのでしょうか?
そこで本記事では、歯石取りに適した頻度や料金相場、歯石取りは自分でできるのか?などについて、詳しく解説していきます。
歯石とは?
そもそも「歯石」とは、どのようなものなのでしょうか?
歯石とは、歯の表面に付着する「石のように硬い汚れ」のことです。
歯垢(プラーク)は、食後24時間前後で形成されると言われており、約2日で歯石となります。
歯石は、歯垢(プラーク)の中の細菌などが、唾液に含まれるカルシウムやリン酸と結合し、石灰化したもの。
一言で「歯石」といっても、実は2つの種類に分かれています。
- 歯肉縁上歯石
- 歯肉縁下歯石
歯肉縁上歯石(しにくえんじょうしせき)とは、歯と歯茎の境目よりも上にある歯石のこと。
黄白色や灰白色であるケースが多く、唾液によって石灰化したものです。
歯肉縁下歯石と比較すると、軟らかいため、比較的簡単に除去できるのが特徴となっています。
一方、歯肉縁下歯石(しにくえんかしせき)は、歯周病の進行によって歯周ポケットに隠れている歯石です。
黒褐色であることが多く、石灰化する際に歯肉からの滲出液や血液成分を取り込むため、歯肉縁上歯石とは色が異なります。
歯肉縁上歯石よりも硬く、除去するのが難しいのが特徴です。
歯肉からの出血が原因となっています。
歯石取りの頻度はどれくらい?
歯石取りの頻度は、どれくらいがベストなのでしょうか?
毎日の歯磨きだけでケアするのは難しいため、定期的に歯科医院でプロフェッショナルケアしてもらう必要があります。
歯石取りに適した頻度は、人によって異なりますが「3ヶ月に1度」行うのが一般的です。
ただし、歯石が付きやすい人、付きにくい人がいるのも事実。
生活習慣によって個人差があるのはもちろん、歯周病が進行している方や矯正中の方などは、歯石が付きやすくなります。
その場合、1ヶ月〜2ヶ月に1度の頻度で歯石取りを行うのが良いでしょう。
歯石取りをしないとどうなるの?
歯石取りをしないと、どのようなリスクが生まれるのでしょうか?
- 歯周病が進行してしまう
- 口臭の原因となる
- 歯の着色で見た目が悪くなる
- 歯石がどんどん大きくなる
それぞれ確認していきましょう。
歯周病が進行してしまう
歯石を取らずに放置していると、歯周病が進行してしまいます。
歯石の付着は、歯周病が進行してしまう大きな理由のひとつ。
歯を失う最大の原因は、むし歯ではなく「歯周病」です。
長期的に歯石を放置してしまうと、歯肉が腫れてしまい、出血しやすくなります。
歯肉の出血や炎症が継続すると、歯を支えている骨が溶けて減ってしまうのです。
歯を支えている骨が減ると、歯が揺れてぐらぐらしてしまい、最悪の場合には歯が抜けてしまう恐れも。
歯を支えている骨が減ると、歯石を除去して炎症が治まっても、歯肉が退縮や知覚過敏が生じることとなります。
歯周病を進行させないように、歯石付着に対しては、早めに対処するようにしましょう。
歯周病について、さらに詳しく知りたい方は、下記の記事をチェックしてみてください。
口臭の原因となる
歯石を放置してしまうと、口臭の原因となります。
歯石には数多くの細菌が含まれており、細菌が繁殖するときには「ガス」が発生するのです。
発生したガスは、卵や玉ねぎが腐ったような不快な臭いを放ちます。
さらに歯石を放置してしまうと、自浄作用が低下してしまうため、細菌を洗い流すことができません。
そのため、歯垢(プラーク)が溜まりやすくなり、さらに口臭を悪化させてしまうのです。
歯石が口臭の原因となる理由についての詳細は、下記の記事でまとめています。ぜひ参考にしてくださいね。
歯石が口臭の原因となる3つの理由とは?歯石を除去するメリットについて解説!
歯の着色で見た目が悪くなる
歯石を放置すると、歯の着色で見た目が悪くなります。
歯肉縁上歯石は、歯の表面に付着するため、口を開けたときに不潔な印象を与えてしまうかもしれません。
また、歯石によって歯の表面がザラザラしているので、着色しやすい状態になっています。
審美性が損なわれる恐れがありますので、定期的な歯石取りを心掛けるのが良いでしょう。
歯石がどんどん大きくなる
歯石はプラークリテンションファクターと言われており、歯石の表面がざらざらしているので歯石の表面に歯垢(プラーク)がさらに多く付着します。
そして、その歯垢が石灰化し、歯石がさらに大きくなってしまうのです。
結果的に、歯周病がさらに進行してしまうでしょう。
歯石取りの料金相場は?
歯石取りの料金相場はどれくらいなのでしょうか?
歯石取りの費用は「保険診療」と「自由診療」によって大きく異なります。
保険診療の場合、3割負担の方は初診料や検査費用などを含めて「3,000円〜4,000円程度」となるのが一般的です。
1度の治療で歯石を除去できる方もいれば、2回以上になるケースもあります。
これは、歯石の量や歯周病の進行度、着色度合いなどによって変わってくるのです。
また、上記でも触れたように「歯肉縁下歯石」は硬くて除去が難しく、時間がかかる傾向にあります。
複数回に分けて歯石取りを行うケースも珍しくありません。
2回目以降の料金相場は多くの場合、1,500円〜2,000円前後となるでしょう。
自由診療で歯石取りを行う際には、主に「PMTC」という施術をします。
PMTCは、本来の歯の白さを取り戻すことが目的で使用されるのが一般的。
それぞれの歯科医院で費用は大きく異なりますが、おおよそ8,000円〜15,000円程度となるでしょう。
歯石取りは自分でできる?
「定期的に歯科医院に行くのは難しい」
「歯石取りは自分でもできる?」
このような疑問をお持ちの方も多いはずです。
歯石取りは、自分で行うことは可能なのでしょうか?
- 自分で歯石取りをするためには?
- 歯石を自分で除去するリスク
それぞれ解説していきます。
自分で歯石取りをするためには?
自分で歯石取りをするためには「スケーラー」という器具を使用するのが一般的です。
スケーラーは、インターネット通販やドラッグストアなどで購入することができます。
- 丁寧に歯磨きをする
- スケーラーを消毒する
- 鏡で確認しながら、スケーラーの先端で歯石を除去していく
- 口をゆすぎ、スケーラーを消毒する
まずは、丁寧にブラッシングを行い、消毒用アルコールでスケーラーを消毒します。
鏡で確認しながら、スケーラーの先端で除去していきます。
この時、力を入れすぎると歯茎を傷つける可能性もありますので、十分注意しましょう。
歯石が除去できたら、しっかりと口をゆすぎ、使用したスケーラーを消毒します。
自分で歯石を取る流れについて解説しましたが、本来はおすすめできません。
さまざまなリスクを伴いますので、できるだけ歯科医院を受診するのがおすすめです。
歯石を自分で除去するリスク
歯石を自分で除去すると、どのようなリスクを伴うのでしょうか?
まず1つ目に、歯や歯茎を傷つけてしまう可能性が高まります。
鏡で確認できる「前歯」などは、自分でも対応できるかもしれません。
しかし歯石は、歯の裏側にも付着しているのです。
見えない部分の歯石を除去しようとすると、出血してしまったり歯や歯茎を傷つけてしまったりします。
2つ目のリスクは、しっかりと歯石を除去できないため、より「歯石が付きやすい状態」を作ってしまうことです。
自分で歯石取りを行うと、必ず歯石が残ってしまいます。
残った歯石に歯垢(プラーク)が付着するため、より歯石が付きやすい状態を作ってしまうのです。
そのため、歯石が付着する範囲が広がってしまう恐れも。
無理な力を加えてスケーラーを使用することもあるため、歯の表面がでこぼこになり、歯垢や歯石が付着しやすくなってしまうのです。
自分で歯石取りをする3つ目のリスクは、縁下歯石を除去できないこと。
上記でも触れたように、縁下歯石は「歯周ポケット」に隠れているため、目視することはできません。
このように、自分で歯石取りを行うことにはさまざまなリスクがつきまとうことになりますので、定期的に歯科医院を受診することをおすすめします。
まとめ|定期的に歯科医院を受診して歯石取りをしよう
本記事では、歯石取りを行う適切な頻度や歯石を放置するとどうなるのか、歯石除去の費用相場や自分で歯石取りをするリスクなどについて詳しく解説してきました。
歯石取りは、一般的に「3ヶ月に1度」のペースで行うべきだということがわかりましたね。
しかし、歯周病の進行度合いや生活習慣などによって、適切な頻度には個人差があります。
また、自分で歯石取りをすることは可能ですが、さまざまなリスクが伴うためおすすめできません。
時間を見つけて、定期的に歯科医院を受診するようにしましょう。
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正しいブラッシングを身につけることができれば、歯垢(プラーク)や歯石が付きにくい状態を維持することができるでしょう。
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最後までお読みいただきありがとうございました。以上、参考になると幸いです。